アンドリュー・ベイヤーは素敵
な競馬コラムニストです。彼の「ワシントン・ポスト」でのエッセイが、
およそ考えられる限り理想的な形で日本語で読めるようになりました。
畏友である山本尊さんが、コラムの中から選りすぐって翻訳した、
アメリカにもないベイヤーさんのコラム集
「マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム」です。しみじみいい本です。
その、日本人の読者のためだけの書かれた前書き、より。
「ぼくが、彼らのようなホースマンを賞賛するのは、他のスポーツの
アスリートとつい比較してしまうからだ。というのも、アメリカで莫大な
収入を得ているベースボール(中略)などの選手は非常に傲慢で、大衆や
マスコミをばかにすることがしばしばある。だから、彼らを好きになったり
賞賛したりすることはなかなかできないのだ。けれども、ホースマンには
そんあエリート意識がなく、トップ・クラスのジョッキーや調教師でさえ、
親しみやすい存在だし、取材にも協力的だ。彼らについて書くことは喜び
だ。日本の読者にも、アメリカの競馬ファンと同様に、彼らを興味深い
存在だと感じて欲しいと願っている」
そういうことだと、思います。
スターが傲慢な勘違いをしているジャンルは、早晩、滅びます。
ユタカは、傲慢じゃないスターでした。そして彼は、アメリカに
謙虚に旅立ちます。
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