さるさる
日記はとても有り難いシステムだが、猿まねにしか能がないてのはやっぱり
大人げない。洋書屋に行くとデザイン関係者が猿まねするための資料が
山ほどある。デザインや画像を猿まねするのは、職人としてはまあ当然の
プロセスでありそのこと自体は全然オッケーである。ただし、形だけを
真似ていくら上手くなっても、オリジナルを作った人々の文化そのものを
知らないというのはよくないと思う。
で、なにを言いたいかというと、辺境といわれるところにも当然だが文化
があり人には感情があるということを、観光に行く連中観光を企画する会社
なんぞというものがちゃんと理解していないということだ。
これは写真集やらデザイン画やらを猿まねする精神と変らないと思うのだ。
眺めに行き異文化を写真に撮り楽しむ。でもそこに住んでいてその異文化を
作り出している人間のことは、ただの風景だと思ってしまう。毎年行っていて
いつも平和で何も起きない、だから今回のことはアクシデント、などとは
よく言えたものだ。現地の人々とまったくコミュニケーションを取ること
なく、毎年行っては失礼なことをし続ければ、いつか必ず彼らの感情は爆発
する。
デザインを真似ているうちに彼らと自分たちは同じ文化を共有していると
思い込む。ところが、ぜんぜん違ったりするのだ。
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