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2000年10月23日 (月)

最近貰った本


「<文化>とは、何気ない石塀の佇まいとか、畳の感触といったように、我
々がそれと意識することなく呼吸する空気のようなものであり、そこに
こそ、時代や場所を特徴づける独特な考え方が染み付いているとみなさ
れる。」
この、カルチュラルスタディーズの考え方について説明した一文は、
河合祥一郎著・「謎解き『ハムレット』」(三陸書房刊)のはじめの方に
あるものだ。
中学高校時代以来の友人である著者から寄贈された。ジョン・エヴァレット・
ミレーの「オフィーリア」で想定された美しい書物である。
ある時代の作品を、その時代の目で見てきちんと批評し直す。
現代風こじつけを排する。
ここには脱構築批評にたどりついたあと薄っぺらに疲弊して見える20世紀的
発想をそろそろ見直すという、かなり挑戦的な著者の姿勢があるのだが。
そのうち書評をどこかに書こう。
河合氏は東大大学院助教授、イギリス演劇、表象文化論。

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