イタリアの首相 日本の首相
愛読させていただいている「タコダからの手紙」の「新しいクスリがほ
しいんだ」で、萬保淡悟氏は小泉純一郎氏のことを
>「森喜朗は始末に負えない男だったが、小泉純一郎は手におえない男」
>「森喜朗は話にならない男だったが、小泉純一郎はしゃれにならない
男」
と評価している。
http://mahounomanbo.hoops.ne.jp/4.htm
結語は
> あまりにも病気の回復が遅々として進まないもんだから、絶対に手
>を出しちゃいけないヤバいクスリに手を出しちゃったのかもよ。
さてイタリアの総選挙が終わってどうやらベルルスコーニが首相に返り
咲く様子。今回の選挙戦ではカラー写真満載の豪華な自伝をイタリア中
に百万部単位でばら撒くというとんでもないことをやったこの男、メディ
ア王でありテレビやら出版社やらを牛耳るこの男、ACミランのオーナー
としてサッカー界でも大きな力を持つこの男。
この政権がEU諸国からオーストリアの政権なみに危険視されていたりす
るが、日本にはあまりその気分が伝わってきていない。オーストリアは
ナチスを思わせ、イタリアはファシストを思い出させる、のだけれどそ
のへんが盲人状態の日本人にはわかりにくい。小泉政権が世界中に日本
の右傾化をアピールしているのがよくわかっていないのと同じくらいわ
かっていない。
ベルルスコーニは反移民キャンペーンを公然とおこなっている。デマに
満ちたくだらないおしゃべり、と彼の演説を切り捨てる人もいる。中道
右翼というが、北部同盟と国民同盟はそれぞれイタリア北部と南部に根
ざしたバリバリの右翼。ベルルスコーニ自身はまさに右翼そのもの、で
ある。
北イタリアの町でおきた殺人事件の犯人が移民である、とのキャンペー
ンをベルルスコーニの党と北部同盟などが行ったことはニュースになっ
ている。犯人は殺されたイタリア人の家族だったという結末で、全く根
拠のないデマの流布活動をこのメディア王は繰り広げたわけである。
右翼だから、それだから悪い、というわけではない。要するにイタリアでは
このたびナベツネと石原慎太郎が合体して迂闊にしたような男がめでたく
首相になる、ということである。
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