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2001年11月18日 (日)

ボーントゥビー見世物


前にパリの友人との話でギロチンについて書いた。パリで歴史上もっとも受けた見世物はギロチン処刑だったという話だ。

今日、あるパフォーミングアーツのアーティストの事務所兼稽古場で、彼とその分身ともいうべき演出家一家と打ち合わせをした。刺激受けまくり。
日本では、なにかものをいうとき演じるときに、抽象的であることが難しくなってしまっている。具体的な事件に、事情にさしさわりがあるからといって制限がかけられる。表現の自由がどうの、という言い方をするが、自由ということとは全く無関係に、世の中には抽象的ななにものかが存在して根源的なところにうごめいている、そんなことはみんな知っている、あるいは感じている。
ほんとうはその部分に飛び込むあるいはその部分から飛び出すまたはその部分を破裂させてしまうようなものが、アートであり見世物であると思う。だからこそ命がけにもなる。
ギロチンが見世物として最高の人気を誇ったのは何故だろう?
戦争が人を興奮させるのは何故だろう?

そのアーティストは物静かな人で、保守的とも思われる倫理観の持ち主で、シャイでかつセクシーである。そしてただ人とはどうしようもなく異なっている。異なりたくて異なっているわけではない。ただ異なっているから、その人なのであり、それはどうしようもないことなのだ。

何か面白いもの、切実に興味引かれるもの。それがどんなものか?
人間は面白い。でも、何が面白いのか?
見世物って何なのか?

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