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2002年10月 3日 (木)

首長のサガ


パリについたらそこらじゅうにパリの白夜と書いたポスターが貼ってある。なんでも今週の土曜に夜を徹したアートの祭りみたいなことをやるのだそうだ。去年当選したパリの新しい市長はなんだかアート系のことをやって目立とうとしているらしく、ほかにもいろいろやっている。たとえばドゥーマゴやサンジェルマンデプレ教会に囲まれたあたりをサルトルとボーボアール広場などと名づけてプレートを立てて喜んでいる。人はトップに立つと自分が何者なのかをいろいろな方法でアピールしたい、できれば歴史に名を残したい、いや歴史を変えてしまいたい。そう思うものなのだろう。与えられた条件によってどうやってその自分の刻印を刻むのかやり方は違ってくる。パリの市長はなんだかスタンドプレーに走り勝ちな人のようだ。東京の知事はパリの市長よりはるかに大きな権限と予算があると思うが、こちらの人のがスタンドプレーかどうかはいろいろと意見のあるところだ。スタンドプレーでは片付けられないものがある。田中康夫長野県知事はよくパフォーマンスと言われるが、彼の人間としてのスタイルは知事になる前も後も変わらない。政治のことだけでいえば、田中知事はむしろ冷静であり理性的であるといえる。首長のサガをサガだからと許さないでちゃんと評価すること、見張ることは大事だろう。パリの人々がいまの市長をどう評価するか。パリの白夜はどうなるのだろう。

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