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2002年11月17日 (日)

日本のプロ野球


松井くん、最後の打席が回ってくるあたりやっぱり只者じゃありません。打てなかったのはまあ時の運。あとはシーズンをちゃんとやってきていて疲れてる、というのがあるでしょう。余力残してないといか。さて日本のプロ野球、今までの形ではもう続行できないのは誰の目にも明らかですが、どうするのでしょうか。前に書いたように、讀賣巨人軍というガンが今のままで存在していたら、プロ野球は滅亡してしまうでしょう。システムを変えなくてはいけません。果たして変わるのでしょうか? プロ野球が変わる、ということは日本という社会自体が変わる、ということですから、これはけっこう大事な問題です。

ぼくは変わる、と思っています。日本のプロ野球選手のレベルは非常に高い。メジャーで誰もがやっていけます。このレベルは一朝一夕に生み出されたものではない。そこには長い歴史があったわけで、それは讀賣やナベツネが預かり知らない血と汗と涙があったわけです。これは、野球を裏切らない。

カネの力は確かに強い。システムは個人の努力を無視して残酷なことをするものだ。でも、実はシステムは個人の努力を超えることなんか、ほんとうはできない。個人なんてちっぽけなものだ、というドグマは、システムが自分を守るために作り出したろくでもない幻想だと思います。松井という個人を作り出した日本の野球の伝統は、決して脆くも弱くもない。弱いのは、讀賣巨人軍翼賛体制というレベルの低いシステムのほうです。

Jリーグを見物するために地方都市に行きます。そこで根付きつつある個人の努力の集大成である、Jのチーム作りと讀賣巨人軍の組織造りの差異。そこのところを実感する。そこに、松井くんのアメリカ行きの決意の秘密があるのではないか。そう思えて仕方がありません。

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