特にジェード・ロウがよかったな
帰りの飛行機で「ロードトゥパーディション」を見る。スピールバーグ、ザナックの制作で、イギリス人監督サム・メンデスによる1930年代のアメリカ。「たそがれ清兵衛」じゃないけれど、時代考証を非常にきちんとしている気合の入った作品だ。アイリッシュのマフィアの話。最後に少年が戻る農家が、アメリカ合衆国の良心というか原風景なのだ、というのがサム・メンデスの目線なのだろう。銃口での騙しあい、金の奪い合いよりも地に足がついた人生を。「アメリカン・ビューティー」では傷ついた現代家庭を繊細に描いていたが、この天才演出家+映画監督の作品を得て私たちは幸福だなと思う。世界はろくでもないけれど、そんな中に光るものを発見すると少しは幸福な気分にもなれる。何かものを作ること。それにはいろいろな意味がある。
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