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2003年1月 7日 (火)

一生の不覚


昨年に限らず私の人生などは一生の不覚に満ち溢れているのだが、やはり三島由紀夫の「椿説弓張月」を見逃したのはその大きな一つである。
で、「絶望書店」氏が秀逸なる観劇の記を書かれていた。
http://home.interlink.or.jp/~5c33q4rw/
とにかく、この1月5日の日記は全部読んで欲しい。
----引用

今回の上演の感想なんかをウェブ上で観て廻ると、この三島の挫折を己の台本や演出に対するものだと勘違いしている方が多いようだが、じつのところは歌舞伎役者たちが歌舞伎を識らず、そのために己の考えるほんとうの歌舞伎にならなかったというのが真相だったりする。
 己の台本や演出には疑問を抱いていなかった証拠に、なんと!三島自身がセリフを語るこの芝居のレコードを販売しているのですぞ!小説家が鶴澤燕三の三味線をバックに歌舞伎をやるだけでもそうとう無茶な話だが、これはたんなる素人の道楽である「寝床」ではなくて、プロの歌舞伎役者にほんとうの歌舞伎を教えてやるためなんだからもうイカレてるとしか云いようがない。
 CDになってるので物好きは聴いてみるといいが、これがまた今回の上演なんかよりも遥かによかったりするからよけいにカルト的と云おうか。出たがりの三島自身が出てくる作品のなかでは一番出来がいいと云ってもよいかも知れん。

 歌舞伎役者が歌舞伎を識らないとはどういうことかと云うと、歌舞伎素人講釈にあるように、三島は天明時代のほんものの歌舞伎をやろうとしているのに役者は幕末の黙阿弥のテクニックでやってるということ。実際には黙阿弥ですらなく、江戸時代とはまったく違う、つまり歌舞伎じゃないなにものかなんだが。
----引用終わり----
ほらほら、絶望書店日記、読みたくなったでしょう。
それにしても三島由紀夫の孤独の質….

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