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2003年3月 5日 (水)

国が滅びる ナウルの場合


ナウルという太平洋の島国が、なくなろうとしている。トゥバルのように、地球温暖化で水位が上がり水没してしまうような運命とは違う。この国は、燐で潤ってきた国だ。島民はまったく働かなかった。しかし燐鉱脈はいつか尽きることはわかっていた。それもかなり近い未来に尽きることは。でも彼らは何もしなかった。いよいよ危なくなってきたところで投機的なことをやろうとした。そんなこと、当然失敗に終わる。で、以下の如くになっている。
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=200303011709086
----引用

 【東京1日=広井孝明】国家が事実上破産、電話回線も途切れた中部太平洋のナウルが「消息不明」となって1カ月近くが経とうとしている。ラジオ・オーストラリアは2月27日、オーストラリア政府の援助組織「オースエイド」が電話回線復旧の緊急支援ために同日中にナウルに到着すると報じたが、1日現在、その「救援隊」からの連絡に関する報道はなく、オースエイドの発表もない。救援隊も「消息不明」の状況だ。
(中略)
 ナウルは昨年、オーストラリアと協定を結び、経済援助と引き換えにオーストラリアに船で入国しようとしたアフガニスタンやイラクからの難民申請者1000人以上を受け入れ、施設に収容している。電力供給も停止しているといわれている中で、難民たちの状況も懸念されている。難民を「押し付けた」オーストラリア政府の責任も問われるべき事態ともいえる。

(中略)
 人口1万2000人のナウルは、りん鉱石の採掘により、1995年には一人当たりの国民所得が3万3500ドルと世界一豊かな国の一つだった。しかし、りん鉱石の枯渇により国の財政は一気に悪化。昨年初めから公務員への給与支払いは止まったままで、政府も国民経済も事実上の破産状態にある。

 ナウルでは近年、金融が事実上の主産業になっていたが、ロシアのマフィア組織が同国内に名義を置いた実体のない銀行を経営するなどマネーロンダリング(資金洗浄)基地になっていると国際社会から非難を浴びていた。
----引用終わり----
ナウルに興味がある人は少ないだろう。だがここに登場する名前を見ると、決してこの国の運命が国際社会と無関係とはいえまい。座して滅亡を待つかのごとき愚かさが、われわれに無関係とはいえまい。

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