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2004年5月23日 (日)

アメリカの意志

小泉訪朝の問題点については勝谷氏がはっきり書いている。特にここ。

さて今回ぼくが感じたことは、アメリカの意志である。アメリカはまず、今のところ北朝鮮をつぶすオプションは取らないのだろうなということだ。自壊した場合は別だろうが。中国との緩衝としての古くからの役割は今でも有効ということもあるだろう。
そして小泉政権にはそろそろ退場してもらいたいのだろう。ジェンキンズ氏の訴追は免れないと強調し小泉に得点を与えないことを選んだことでこれははっきりしている。小泉は改革をうたっているが、古い体制の最後の擁護者であるというのがほんとうのところだ。古い日本の体制ではこれからアメリカが日本にやらせたい役割を実行させることが難しいということだ。おそらく民主党に政権をとらせるだろう(今のままの民主党かどうかはわからないが)。そしてよりアメリカ型の社会に日本を変えていくだろう。
北朝鮮については、日本によって実質的に飼い慣らす方法を取って行くだろう。MASAくんが予測した日本による北朝鮮地帯の治安維持を、少し違ったスタンスで実現させるのではないかと思う。勝谷氏が指摘しているように今回小泉が約束してきたこと、そして朝鮮中央テレビが金正日が日本とは近いし深い関係もあるのでうまくやっていこうと放送したこと、など考えると、日本と北朝鮮の関係を正常化させて日本経済により北朝鮮の治安を保全させようとするのではないか。総連の幹部を正常化交渉に入れることなどを考えると。日本によって飼い慣らす、と書いたが、北朝鮮としては飼い慣らされる気などなく、逆に飼い慣らしてやるくらいのつもりだろうし、事実そうなるかもしれない。これについては実はずっと闇に隠れてやってきた北朝鮮と日本の経済的政治的な癒着を表に引き出すということにすぎない一面もある。
アメリカの陰謀というつもりはない。別段影に隠れてコソコソやっているわけではない。これはアメリカの意志なのだと思う。そのアメリカとはブッシュ政権のことではない。アメリカを実質的に動かしている関係性の網のようなものの意志ということだ。

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