2007年11月 1日 (木)

私的なMVPは谷繁捕手 しかし落合監督は素晴らしい

落合監督は凄いなと改めて思いました。山井の完全試合の達成追求よりもその一戦での勝利、 日本一を優先させるのは当たり前だと思いますがだからといってなかなかあの継投はできるものじゃないです。プロ野球の醍醐味でした。 落合さんは選手としても監督としてもプロ中のプロですわ。

中村紀洋選手の涙も感慨深いものがあります。4打点でMVPは妥当だと思います。ただ、 個人的には谷繁が支えた投手陣が勝因ということで、谷繁がポストシーズン通してのMVPだと思ってます。なにしろ今日の試合は山井、 岩瀬をリードしてパーフェクト、負けたゲームも川上の2安打完投ですからねえ。

落合監督は凄い人です。小心の采配という人がいるのがフシギです。本当に小心なら、一般からの批判を恐れて変えないでしょう。 ある種の役人たちのようにね。前にロングインタビューという番組のゲストに来ていただいたとき、 控え室で打ち合わせをさせていただいたことがありますが、 その時もただ者じゃないオーラと頑固さとクレバーで説得力のあるお話に感激したものでしたが。 日本の野球はポテンシャルが高いから大リーグにいくら人が流出しようが大丈夫だというような話を伺った覚えがあります。 最近そのお話を思い出すだに深く納得することが多いです。独立リーグがどんどん日本中に広がるといいなあと思ってますよ。

追記 落合采配に批判が集まるとは思ってましたが、山井が豆を作ってたのは想定外でした。 まあそうじゃなくても交代していたんじゃないかとは想像しますが。しかしむしろ凄いのは岩瀬の精神力ですねえ。痺れましたよ。 継投での完全試合(日本では記録としては認められません)は日本のプロ野球ではレギュラーシーズンも含めて史上初 (オールスターでは一度ありました)ということで、それをテレビとはいえリアルタイムで見られたのは興奮でしたが。 (ちなみにアメリカではノーヒットノーランは継投でも認められます、 アメリカでのとらえ方としてはノーヒッターは投手記録というよりチーム記録だからだそうです。公式戦で過去に9回あります。 今日の山井ー岩瀬による記録もチーム一丸となっての達成だったと思います。 日本では継投による完全試合はさっきも書いたように公式戦では今日のが史上初ですがノーヒットノーランは戦前に二回、 戦後に一回あったそうです。戦後の一回は昨年のことで、日本ハムがソフトバンク相手に達成しました。八木、武田久、 マイケルによるもので延長12回での達成なので凄いです。日本ハムナインは、そのときのことを思い出していたでしょうね)

野球に何を求めているのかで違うんでしょうけど、 ぼくは少なくともテレビで見ている限りでは山井交代には寸毫もがっかりはしませんでしたね。現地観戦してたらどうだったかはわかりませんが。 私の感想はこうでした。まず、7,8回あたりを見ていて山井のスライダーsugeeeee!!というのと、 日ハムこのままじゃヤベーじゃん、ということを感じましたです。日本シリーズで完全試合喰らうのは日ハム的にはダメ過ぎでしょう、と。で、 ハムの打撃陣もう焦りまくってる感じがひしひしと伝わってきました。だからこのまま山井が最終回投げて、 コチコチの日ハム打線が打ち損じて完全試合ってのが一番つまらねえなあと思ってたりしたんですよ。 落合監督なら岩瀬行くんじゃないかという予感もあったりしましたが、でもいくらなんでもそれはやらんだろうとも思ったりして。 そしたらやるじゃないですか。こうなると岩瀬ですよ注目は。目先が変わって日ハム打線も生き返るかもしれない。でもそこを、 この長年ストッパーをやってきた、しかし報われるところ少なかった誇り高い男が胴上げ投手をかけてどう抑えきるか。 テーマが数倍にふくれ見所が何倍にもなったわけじゃないですか。テレビの前という堕落した環境ながら興奮しましたよ。結果、 日ハム打線は残念ながら力を出せなかった。山井が投げてても抑えて完全試合達成していたかも知れない感じはありました。 でもぼくはそれを見たとしてももさして興奮しなかった気がします。むしろ日ハムdaseeeeとか思ってた気がします。でも、 継投の完全試合は、落合の凄味、岩瀬の凄味、従容として(なのかどうか本心はわかりませんが)交代した山井の凄味をそれぞれ感じて、 堪能しましたけどねえ何のリスクも負わないテレビ観戦の身としては。

いろいろな意味で面白かった今年の日本プロ野球。来年はどうなるんでしょう。 私としてはやはり三地区で1チームワイルドカードのプレイオフ制が一番いい気がしますが。 マイナーリーグを独立リーグをベースにして編成し直したりしてね。根本的に変えるべきときでしょう。社会人野球が崩壊し、 才能がメジャーに向かっていく現状下で、日本野球の新しいシステムをアマプロしっかりと連動して作るべきときだと思うんだけどなあ。 そうじゃないと、ほんとアメリカのつまんない下請けに完全になってしまいかねないですからねえ。しかし改めて、 野球という興業の可能性を感じた年だったんじゃないでしょうか。

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2007年10月22日 (月)

昨年の開幕直前、スーパー代走古城選手とトレードされてジャイアンツから北海道日本ハムへ行った

岡島投手が、レッドソックスでリーグ優勝を飾りましたね。ちなみに、そのときジャイアンツに日ハムから来たもう一人は實松捕手です。 實松捕手も今年あまり活躍できていませんね。

しかし今日のレッドソックスは歯がゆかった。松坂、岡島が投げているときはゲッツーの連鎖や三者凡退。 何とかツーラン打ってくれて少し楽になったけど、岡島からパペルボンに代わったら、その裏に打線爆発って、全くもう。

しかし岡島投手には胸がすきますね。素晴らしい。あの飄々とした精神の自由さ見たいにみえるところが、 落ち着いたピッチングの秘訣なんでしょうか。師匠である桑田投手より、今や貫禄があるように見えてしまいます。

そして野茂投手もベネズエラで上々の滑り出しを見せたようです。今シーズンはクライマックスから最後の大団円に一直線ですが、 来年もすでにはじまっています。楽しみですね。

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2007年10月21日 (日)

チームとして完璧に負けたジャイアンツ

昨日はあまりのことにがっかりして書く気がしなかったので、今日書きます。

昨日もテレビ観戦。川崎から帰ってきて7時半くらいから。高橋尚成は頑張っていたと思う。もちろんウッズのホームランという致命傷は浴びた。だがそれでも6回まで3点に抑えてれば先発としては合格でしょう。そしてびっくり仰天したのが6回の裏。2番谷からというここが勝負の打順。そして谷がノーアウトでヒット。この試合、負けたら終わる試合。このイニング、絶対に最低一点とらなくてはいけないイニング。相手のピッチャー、剛球投手中田は尻上がりに調子を上げ、この試合の勝利に向けてもっとも集中力が高まっているといっていい状態。

そんな状態の相手に対してジャイアンツの攻撃は、3,4,5番全員がホームランねらいのヒッティング、力勝負の力負けで外野フライ3本で終わりですよ。なんじゃこりゃあ。そりゃあペナントレースではそれで勝ってきたかも知れない。でもそのときはその試合で終わりの試合じゃなかったでしょう。一点を本気で取り合う試合とはちょっと意味が違っていたでしょう。やりようはいろいろあるはずでしょう。びっくりですよ。

7回に谷繁に打たれたホームランは相手をほめるべきだけど、谷繁と阿部の差は本当にでかかった。キャッチャーとしても、バッターとしても。そして豊田は素晴らしいピッチングをした。上原もあまりよくないなりに今日は点をやらずに終えた。この日については投手陣は合格点でしょう。そして最終回があれだもんな。代走のポカだって、ベンチの責任でしょう。そういうチームを作っちゃったってことなんだから。

ありとあらゆる点について緻密に作り上げ、実現した落合の首脳陣と、何もかもアバウトに打ち勝つのと方程式リレーだけだった原の首脳陣。この差は激しいよ。気持ちの問題とか言ってる人がいるのが信じられない。気持ちの問題にしても、その気持ちを作るのも首脳陣の役割でしょう。プロ集団を本当のプロ集団にまとめ上げるのが監督、コーチの仕事でしょう。先発の差とか四番の差とかって言うけど、先発を決めるのも四番も決めるのもベンチだし。守備のポジショニングとか代走出すかとか全部。采配のことごとくが失敗したのは明々白々。選手はもちろん悔しいだろうし捲土重来を期しているでしょう。でも三戦全部の内容を細かく分析して本当の責任の所在をはっきりさせないと、何もはじまらない。落合中日の勝利の分析ももちろんね。

ということで、ペナントレースを優勝したこと自体がまだ早かったんだね。2位くらいで、クライマックスシリーズはじめから戦うべきだったよ。もったいなかった、その経験を積むチャンスを下手に優勝したことで逃してしまった。あの優勝も、三チームの殴り合い状態の漁夫の利も会ったんだろう気がしてきたよ。あまりちゃんと見てなかったんでわからないけどさ。

でもまあ、来年又どんな風に立て直していくのか、フロントも含めて楽しみ、な球団じゃないからなあ。そこが変わってくれれば、期待持てるんだが。

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2007年10月19日 (金)

ジャイアンツの憂鬱

今日はテレビ観戦だった。のでより細かい問題点が目立った気がしました。

やはり一番の問題はベンチなのではないか。四回になぜ外野の前進守備にこだわったのか。普通に守っていれば一点もとられず、 木佐貫も代えなくてよかったんじゃないのか。継投策にしてもいろいろと疑問があった。 守備などが崩れかけたときにあまりにも無策な気がしたし。中日ベンチは落ち着いて見えた。まあ原監督と落合監督のキャラクター(と言うか顔) の差なのかもしれないけれどね。

ただ上原を出したのは愚の骨頂に思えた。豊田の調子が良かっただけに。 上原が抑えて九回の裏に士気が上がったとしてもそれで勝てると限らない。 むしろ上原が打たれたことによる士気の低下と明日以降の上原の使い方に大きな影響が出た。結果論ではなく、 あそこで上原が出る意味などほとんどない。

これで明日が恐ろしくきつくなってしまった。ただでさえ気持ちに動揺が見えるジャイアンツの面々。 勝たなくちゃいけないというカチコチ首脳陣に余計に虐めのような采配をされる可能性もあるし。頑張って欲しい。 せめて五戦目まで粘って欲しい。せっかくとれたチケット、払い戻すのはむなしすぎる。ほんとうは日本シリーズ東京ドームでやってほしいよ。 ダルをまったく打てない姿でもいいよ。日本シリーズに出るジャイアンツなんて久しぶりだし、今後もぼくの生きているあいだに何回あるか。

もっと覇気を出して欲しい。サッカー五輪代表みたいにU22じゃないんだからさ。谷や小笠原のごとき覇気を全員が出して欲しい。 というかベンチが出して欲しい。

あと、やっぱり阿部は捕手向きとは思えないなあ。コンバートして、誰かこれこそ捕手という人を育てて欲しいよ。

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